Border Line

INTRODUCTION

イントロダクション

「Border Line プロジェクト」始動!

2021 Teaser video of Border Line in TOKYO (English)

Border Line

ABOUT

Border Line とは

東京で生まれ育ち、インドを拠点に世界各地でパフォーマンスをおこなう舞踊家・小野雅子。

彼女が暮らすインド東部のオディシャ州は、太陽神をまつる世界遺産・スーリヤ寺院をはじめ
寺院や彫刻の国として古くから知られる土地である。
古来この地で踊られてきたオディッシーダンスは、美しくも力強い動きが特徴で、
かつては太陽神などの神々に捧げるために踊られていたこともあるという。

神話の昔の日本では、太陽神であるアマテラスが天岩戸に隠れ世界が闇に閉ざされたとき、
人々にふたたび光をもたらしたのはアメノウズメの踊りだった。
神楽のはじまりといわれるこの物語は、“踊り”のもつ本質的な力を教えてくれる。

一方、インドにもアメノウズメとおなじく世界に光をもたらす女神がいる。
夜明けの光や明けの明星を象徴する暁の女神・ウシャスだ。

日本で生まれ人生の約半分をインド(印度)で暮らしてきた小野雅子は、
日印の女神の神話から着想を得て、神話や伝統と現代のテクノロジーを融合した
あらたな身体表現を同時代の表現者たちと共に追い求めることにした。

それが「Border Line」である。

世界にはさまざまな“境界線=border line”が横たわっている。
他者との境界線。人種や国の境界線。善と悪の境界線。
それらの上でさまざまな苦しみや悲しみや葛藤、暗闇が生まれている。

人間自身が作り出し、とらわれている境界線の存在を受け止め、
それらを超えていくことがいま必要とされている。
そして、踊りにはさまざまな境界線を越境し、人々に光をもたらす力がある。

日本とインドをはじめ、世界中の光や踊りの神々からのインスピレーションを受け
東京の地からうまれいづる平和の表現「Border Line」。
現代のあらたな神話がいま世界に向けて発表されようとしている。

Border Line
KEY THEME

キーテーマ

次の4つのキーテーマを軸に
「Border Line」の創作はおこなわれる。

国籍、人種、宗教、年齢、ジェンダー、障がい、貧富など、世界にはあらゆる境界線(Border Line)がある。“光”とは、そんなあらゆる境界線を超え、人々に希望を与える存在であると考える。光を導く踊りの女神であるアメノウズメとウシャス。日印それぞれの女神の生まれた背景にヒントを得ながら、“世の中を照らすコンセプト”を創作する。

キーワード:アメノウズメウシャス

五感

オディッシーダンスは身体全体の“動き”だけでなく、“音”に合わせて“目”や“手”の動きによる表現も重要とされ、踊り手は“五感”を研ぎ澄ますことが求められる。身体や感覚は人により千差万別。それぞれの個性や才能を生かして、感覚を刺激し合い、互いに学びながら、新しい考え方や動作を探っていく。

キーワード:動き視覚

精神

マインドフルネス的な思考が注目を集めるなど、“精神”は私たちの存在と深く結びついていることがテクノロジーが発達する一方で再認識されている。神話や信仰は、人のこころのあり方を見つめ、形あるものとして表現したものである。インドと日本の精神を探究・吸収しながら、あらたな表現方法を模索する。

キーワード:自然神話信仰

文化と技術

古くから継承されてきた“伝統文化”や“伝統工芸”が世界中で見直され評価を高めている。また、最先端の“テクノロジー”は人々の暮らしを便利で豊かなものにするだけでなく、あらたなアートの表現方法を可能にしている。そうした古今の文化や技術の融合により、あらたな舞台表現を創出する。

キーワード:伝統先端テクノロジーファッション

Border Line

STORY

ストーリー

はるか宇宙のかなた。あらたな女神が生まれようとしている。

舞の力によって固く閉ざされた岩戸を開き
人々にふたたび光をもたらした日本のアメノウズメ。
太陽と月をつなぎ夜明けを人々にもたらすインドのウシャス。

生まれたばかりの女神は、日本とインドの2つの魂をその身に宿していた。
導かれるように地球へと引き寄せられた女神は、
光の尾を引きながら飛びまわり、世界中の光の神々がそれに呼応する。
地球の内と外、魂が響きあったその瞬間、あらゆる“境界線”は霧消する。
そして地上にあらたな女神が誕生する。
光と闇をつなぐ暁の女神だ。

あらたな光は、あらたな時代の到来をもたらす。
瞬く光は音を立て、万雷の拍手となって降り注ぎ、
新時代の幕開けを祝う神々の賛歌がこだまする。

Artists

Masako Ono

アーティスト

小野 雅子Masako Ono

インド政府公認ソロ・オディッシーダンサー

東京都生まれ。東インド・オディシャ州在住。
幼少の頃より、モダンダンスを学び、東京外国語大学卒業後にオディッシーダンスを学ぶため、インド・バンガロールにある世界レベルのインド舞踊家を輩出する舞踊学校「ヌリッティアグラム」に留学。オディッシーダンスを習得し、ヌリッティアグラムのダンサーとして活動した後、2001年にソロデビュー。以来、インドや日本を中心に、アジア各国のほか、アメリカ、フランス、スウェーデン、ペルーなど世界各地の公演に出演。
2007年、インド政府公認オディッシーダンサーに認定。NHK BS1の『ファースト・ジャパニーズ』で取り上げられ、「世界が尊敬する日本人100人」の一人にも選ばれる。

オディッシーの古典はもとより、コンテンポラリーダンスや創作ダンスなど、ジャンルレスに活躍している。
また、他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも積極的に展開。2009年には、インドと日本の若手アーティストの育成や、オディシャ州の文化を発信することを目的に 「MUDRA foundation」を設立。インド国内外の気鋭アーティストを招き、同財団の主催に よるパフォーマンスフェスティバル「オディシャ・ビエンナーレ」をスタートさせるなど、 活躍は多岐にわたる。
2019年5月には国立劇場(日本)でのオディッシーダンスの公演を実施。日本、インドはもとより、世界から注目されるダンサーとして独自の表現を追求している。

Odisha
CLIMATE

オディッシーダンスとオディシャ州

オディシャ州の風土

インド東部に位置するオディシャ州は、世界遺産のスーリヤ(太陽)寺院をはじめとする壮麗な寺院や彫刻で知られる地域です。 この地の歴史は古く、古世界三大叙事詩に数えられる古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』にも言及があり、現在も62の少数民族が独自の言語や生活文化を守りながら暮らしています。

また、5000年以上前のインダス文明まで起源をさかのぼることができる「ドクラ(dhokla)」という金属加工技法や日本の「絣」の源流である「イカット織」などの織物、繊細な銀細工など、芸術性の高い伝統工芸の根ざした地域でもあります。
伝統的な文化や生活の一方で、2016 年にインド政府の進める「スマートシティ構想」の対象都市に州都ブバネシュワルが選出。ITやデジタルネットワークの先進技術を活用した持続可能で質の高い生活をもたらす都市開発が進められています。

Odisha
ODISSI DANCE

オディッシーダンス

この地で古くから踊られてきたオディッシーダンスは、美しくも力強い動きが特徴で、かつてはヒンドゥー教の神殿内だけで神々のために踊られていたため、20世紀になるまで大衆の目に触れることはなかったといいます。
イスラム王朝であるムガル帝国の支配によって寺院での儀式が禁じられた後も踊りの伝統は継承され、20世紀前半に登場した4人のグル(指導者)によって芸術として価値を認められるものとなりました。そして幻の巫女舞はオディッシーダンスとして私たちの眼前に姿を現すこととなったのです。

Odisha
CRAFTS

オディシャ州の工芸品

オディッシーダンスの衣装は、オディシャ州の手工芸によって生み出されます。
職人たちによって織られたサリーから作られる鮮やかな衣装と銀細工の繊細な装飾品を身にまとったダンサーは優美な踊りや音楽とあいまってあたかも寺院の彫刻が動き出したような神秘的な印象を与えます。

Tokyo/Archive

STAGE

日本公演Tokyo

2021年夏 東京芸術劇場シアターイースト
※公演詳細・オーディション情報は、順次公開予定

トライアルArchive

Border Line in India
2019年12月/インド・オディシャ州